More Coming Soon~~

 

特別養子縁組で子どもを授かろうと思ったきっかけ             里父AK

 

私たち夫婦には子どもができませんでしたが、ふたりの生活に特に不満はありませんでした。「子どもができないなら、ふたりで生きていくのも悪くはないな」くらいに思っていました。

 

考えが変わったのは、児童養護施設出身者の方が施設を退所後、生活に困っている人ががたくさんいることを知ったことがきっかけです。ひとりかふたりくらいかもしれないけれど、僕たちが親になって、子どもを育ててみたいと思うようになりました。私たちが住んでいる自治体の児童相談所は、養子縁組の取り組みが進んでいなかったので、民間のあっせん団体に申し込みをしました。

 

説明会、登録申し込み、面談を経て、待機となりました。ある日、あっせん団体の代表の方から電話があり、「生まれたばかりの男の子がいます。実母さんは特別養子縁組を希望しています。あさって病院を退院しますが、迎えに来れますか?」と言われました。突然のことで、遠方でもありましたが、依頼があったらお受けすると決めていたので、その場で「分かりました」と答えました。

 

共働きでしたが、妻が休職することに決め、翌日は赤ちゃんを迎えるための買い物・準備、次の日は飛行機で赤ちゃんを迎えに行きました。職場も理解してくれ、同僚も喜んでくれました。両親は少し戸惑っていましたが、応援してくれました。

 

当日は病院で、小さな小さな赤ちゃんを、実母さんから直接「お願いします」と授かり、「ありがとうございます。大切に育てます。心配しないでね」というようなことを言ったかと思います。

 

退院と同時に我が家にやってきたMくんも、もう小学1年生になりました。子ども中心の生活に変わり、大変なこともあるけれど、Mくんはすっかり家族になりました。Mくんのいない生活は考えられません。実母さんと約束したように、大切に、大切に育てていきたいと思います。

 

真実告知は何回も!

 

ある日の夕食のとき、Mくん(小1)が「僕はママのおなかの中におったん?」と聞いてきました。「うーん、Mくんはママのおなかの中じゃなくて、他の女の人のおなかの中にいて、Mくんが生まれたと知って、ママとパパが喜んで迎えに行ったんだよ。飛行機で行って、帰りは新幹線のグリーン車で帰ってきたんだよ」とすでに何回も言った話を繰り返しました。そうすると、「ふーん」という感じで、あとはいつものMくんに戻りました。真実告知は何回も繰り返して、と思っていましたが、やっぱり何回もですよね。

 

今後も同じことをきいてくるのだと思います。思春期になったら大変なのかな・・・。どんな大人になるのかな・・・。いろいろ考えます。

 

もし実母さんに会いたいと希望したら、会わせてあげたいと思っています。